【佐々木 翠(ささき みどり)さんのプロフィール】
全国展開する通信キャリア会社に勤める、若手ウーマン。
入社当初は現場(インフラを作る部署)で経験を積み、主に故障修理などの保守を行っていた。現在は同社の新規事業開発の部署で活躍している。
コロナウイルスの影響もありリモートワークを中心に働いており、新しいワーケーションというスタイルで仕事とプライベートを充実させている。
これまでの私
新規事業開発の一員として旅をしながら働き始める
ーーご出身はどちらですか。
岩手県出身です。岩手県には15年ほど住んでおり、幼い頃は北海道や青森、仙台などの東北地方を中心に引っ越しを繰り返していました。
ーー現在のお住まいはどちらですか。
現在は東京に住んでいます。
東京には楽しい場所が多く溢れていて、特に「ヒト、モノ、情報」が集中していることに憧れ数年前に移り住みました。
ーーご職業はなんですか。
以前は通信キャリアの会社で、インフラ整備や保守を行う部署でお仕事を行っていました。
東京へ来てからは同社で「新規事業」に携わっています。
主に営業戦略を始めとした、アライアンス営業や、新規事業の立ち上げなどを行っています。
ーーいつからこのお仕事をされていますか。
現在7年間ほど勤めています。
コロナを通してフルリモートへ

ーーコロナ前からリモートでしたか。
新規事業開発の部署であったこともあり、1人1人がプロジェクトを抱えているため週2回リモートで働いていました。コワーキングへ行ったり、オフィスで働いたりと自由に働ける環境でした。
ーーコロナ後からはどうなりましたか。
出社がほとんどなくなりました。出社頻度は3か月に1~2回ほどへ変わりました。
出社する理由としてはホワイトボードを使用して、チーム内でのブレスト目的ですね。他には、郵送物の受け渡しのためでした。
ーーフルリモートになった当初は難しさを感じましたか。
始めは感じていました。「web会議の乱立」「周りの進捗が見えない心配」や「気軽な雑談や相談ができないやりにくさ」などが大変でした。
ーー現在でも課題に感じられていますか。
現在では、課題に感じていません。
ツールを使用することでコミュニケーションに関する課題は解決しました。他にも、リモート会議の最適人数に気づき、一緒に作業をする「つなぎっぱ作業」、「こまめな方向性の確認」などを意図的に行うなどの工夫によって解決することができました。
だだ、組織でリモートワークを取り入れる場合、会社の経営層のリモートワークへの理解・浸透度にも依存すると思います。なかなかリモートワークを導入できない企業でよく聞くのが、上司がリモートワークに馴染めず、出社せざるを得ないなどです。
コロナ前からの環境整備や経営層を含めて導入できていた事もあって昨年は取締役への説明も300人規模で行っていたイベント運営等も昨年は全てリモートで実施できました。
充実した働き方をしている現在
ーーワーケションを通して得られたことってありますか。
効率がとても良くなりました。遊ぶ日と仕事を行う日のメリハリをはっきりつけることができるようになり、前もってのスケジュール作成を行うことがうまくなりましたね。
ーーワークとバケーションは、はっきり区別したいですか。
いえ!仕事内容によって切り替えればいいと思っています。
1人での作業時には自分の好きな場所でやると良いと思います。一方で、私はweb会議が多い方だったので、時間と場所の確約をあらかじめ準備することが重要でした。
ーーどのぐらいの頻度でワーケーションを行っていますか。
2週間ごとですね。「2週間行って」「帰って」「また2週間行く」のように繰り返しています。ワーケーションを行わない場合には、ずっと家にいるのは正直きついので気分が上がるカフェを探したり、コワーキングスペースを利用したりと気持ちをリフレッシュしつつ仕事を行っています。
ーーワーケーションを通してパフォーマンスは上がりますか。
生産性は上がります。「自分で自分の機嫌をコントロールする」という面では、ワーケーションは非常に適していると思います。
しかし、仕事の内容によって適している場所が違って、毎日同じ景色ばかり見ていると仕事への「やる気」がなくなってしまいます。
ですので本当に集中して仕事をやりたい時や、一日中、会議があるときなどはドロップインができるコワーキングスペースを選ぶようにしています。「周りも集中している」かつ「音を出しても静か」な環境を選んでいます。
また、自分で作業するだけの日にはBGMが流れているカフェの利用なども行っています。
仕事の内容に合わせた環境へ適時変更させることが大切だと感じます。
「自分に発破をかける」意味で1日の中で場所を移動して仕事をするようにしていますね。

ーーおすすめの施設を教えてください。
最近のおすすめは、六本木ヒルズ6階のカフェです。
意外に混んでおらず、ソファー席は両サイドに電源がついており、Wi-Fiはついていないのですが隣にはコワーキングスペースが隣接しているので人と関わる交流の場としても利用できることにメリットを感じています。
交流目的で考えると、以前はWeWorkなどのコワーキングスペースも利用していたのですが利用は他社の人とのゆるいつながりが出来たりして良かったと考えます。
ーーコワーキングスペースの利用で「人との、つながり」は増えますか。
増えましたね。
交流しない人、交流する人の差はありますが、顔を何度も合わせているうちに、リフレッシュできるスペースで「何のお仕事されてるんですか?」などのコミュニケーションは多くありましたね。
ーーコワーキングスペースでビジネス面での出会いはありましたか。
ありますね。
特に、コワーキングには新規事業に携わっている方が多い傾向にあるため、良い刺激を受けることも出来ました!
ーーちなみに、国外でのワーケーションのご経験はないのでしょうか。
ドイツ旅行の際にも「wework」を利用しました。たくさんの国へ旅行に行きながら、現地でメールを確認したり対応したりしてましたね。
ーー会社では以前からリモートには対応されていたということでしょうか。
現在、在籍している部署が2年程になるのですが、今ほどではないのですがテレワークを実施していましたね。他にも共創スペースでの作業も許されていました。
ーーその頃から、旅行へ行きやすい環境だったということですか。
そうですね!
私の場合は旅行が好きということもあり、週末+有給を使い旅行へ行っていましたね。笑
コロナ前は休暇を使用して旅行へ行くため、1週間が限界でした。
しかし、現在ではリモートということもあり、1都市に対する滞在時間を長くすることが出来ましたね。
ーー本格的に旅先で仕事を行える整備が出来たのは、ここ1年ほどの事でしょうか。
そうですね。
旅をしながら新規事業に携わる仕事へのやりがい
大企業で新規事業を生む難しさ
ーー「新規事業開発」を行う上での「難しかった」点と「やりがい」に感じた点を教えてください。
難しいと感じている点では「ゼロベースからの考察」「成功角度の低さ」などですね。
一方で、「ベンチャー企業との協業するプロジェクト」を若手だけで立ち上げた時には、やりがいを感じました。それに関してもゼロベースから一つずつ作っていく難しさもありましたが、事業まで成長させれたという達成感はありました。
ワーケーションを含めた仕事のスタイル

ーーワーケーションを行うことで仕事と生活に対する充実度は上がりましたか。
思い切ってワーケーションをしてみて充実度は上がりましたが、それまでは「どうしていいのかわからない」時期がありました。
始めの緊急事態宣言時には仕事のやめ時がわからず、気づいたら23時で「そこからご飯作らなきゃ。」となっていましたね。
気づかないうちに疲れてしまうことも多くありました。
ーーやはりリモートワークだと、ストイックな方ほど、そうなられてしまいますよね。
業務のやり方を見直すいいきっかけになる、リモートワーク
ーーリモートワークをやっていない方へ企業様に向けて、リモートワークの魅力を教えてください。
働き方、業務の進め方、業務効率も「リモートワークで見直すいいきっかけになる」と思います。
今と違うから、不都合なことを探すのではなく、まずはやってみてください。
そこから「どうやったら上手く、効率的にできるか」と考えていくと必ず、効率的になり時間が増えます。
さらに、自分自身の時間も増えると思います。
チームがいる場合は、「チーム全員で導入し、全員で解決」すれば、目標設定や、チームビルディングなどの効果も得られて、個人で行うのとは違った達成感も同時に得られるのではと思います。
今後は会社員に属しながらフリーランスとしても働けるような生活を

ーー今後のビジョンを教えてください。
「時間」と「場所」に縛られない働き方をしたいと思います。
複業・副業なども取り入れながら取り組んでいきたいと思っています。現在は会社の制度も整ってきつつあるので、今のうちから準備をしていこうと考えています。
ーーどんな「副業」をお考えされてるのですか。
趣味で「ヨガ」を行っていて、「ヨガ・インストラクター」の資格も取ろうと考えています。まずはそういうとこから行っていき、本業で培ってきたスキルや能力を掛け合わせてして個人としてもでできることはないのかな、と引き続き考えていきたいと思います。
ーー将来的にはフリーランスとして働きたいと思われていますか。
まだわかりませんが、フリーランスに振り切った働き方ではなく、「会社に属しながら」「一人でも働く」といったような、「様々な顔を持った働き方」がしたいです。
私の場合は多趣味なので、多くの事に対し「興味、関心」があり、今は決めきれないのですが、「企業に属しているからできること。」「自分が得意なこと。」どちらも行いつつ探していきたいと思っています。