昨今の新型コロナウイルスの影響で仕事の量が制限される人が増え、それに伴い副業をする人が増えました。不要不急の外出を自粛するのが当然のムードとなったこともあり、在宅ワークの需要は高まりをみせています。

このように在宅ワークが注目される今、副業として在宅ワークをすることを検討している人は多いのではないでしょうか。そこで今回は、在宅ワークを始めるにあたっておすすめの仕事や注意点、押さえておくべきポイントなどを解説します。

在宅ワークとは

在宅ワークとはどのような働き方を指すのでしょうか。在宅ワークと聞いて、コロナ禍で耳にすることも多くなったリモートワークやテレワーク、他にも内職など浮かべる方も多いと思います。まずは在宅ワークの言葉の意味や在宅ワークの現状について解説します。

場所を選ばず仕事を行う働き方

在宅ワークとは、雇用・非雇用に関係なく、場所を選ばず仕事を行う働き方のことでテレワークの一種になります。在宅というぐらいですから、基本は自宅で仕事を行うことが多いですがその限りではありません。場合によってはカフェやコワーキングスペースなど、ある程度自由に場所を選んで働くことが可能です。

また厚生労働省によると、在宅ワークは自営型テレワークと同義とされており、注文者から依頼されて情報通信機器を活用し、自宅やそれ以外のワークスペースにおいて、成果物の作成や役務の提供を行う形での就労と定義づけられています。

参考:厚生労働省「情報通信機器を利用して自宅などで仕事をしている方へ(自営型テレワーク(在宅ワーク))」

パソコンの普及やインフラ整備により近年増加している

パソコンの普及によりパソコンを使って業務を行うことが当たり前になり、インターネット環境などが整備に伴って、在宅ワークは近年増加傾向にあります。企業としては業務の効率化や生産性の向上を図ることができ、個人にとってもより自由度の高い働き方を選べることによるワークライフバランスの向上が見込めます。

参考:総務省「令和元年通信動向調査」

副業や小遣い稼ぎとして行っている人も多い

厚生労働省によると、副業をおこなう人は2012年から2017年までに約20%以上増加しています。政府の働き方改革や副業の推進など、昨今の情勢を鑑みると現在はもっと高い値になっていることは想像に難くありません。

もともと在宅ワークは空いた時間にできるなど、時間的・空間的に融通が利きやすく、手軽に始められるものも多いことから副業や小遣い稼ぎとして人気がありました。コロナ禍の影響で時間的余裕の生まれた人も多く、今後もこの流れは加速していくものと思われます

参考:厚生労働省「副業・兼業の現状①」

在宅ワークを始めるメリット・デメリット

在宅ワークは一般的な会社員の勤務形態とは大きく異なるものです。一般的な勤務形態しか経験したことのない人にとっては未知の部分も多いでしょう。在宅ワークで副業を始めるに当たって、押さえておきたいメリットやデメリットなどについて解説します。

メリット①:場所と時間を選ばない

まず最初に挙げられる大きなメリットとしては、場所と時間を選ばないことです。毎日会社に出勤することもないし、その気になればお気に入りのカフェやコワーキングスペースへ行って仕事をすることも可能です。

また育児や介護といった時間や場所の制限がある状況でも、手の空いたときなどの隙間時間を見つけて仕事をすることができます。

メリット②:集中して作業できる

職場の騒音が煩雑だと思ったり、他人の目が気になって集中できないという人は多いことでしょう。また、作業に没頭している最中でも誰かから声をかけられて集中力が切れてしまったといった経験は誰もがあると思います。

在宅ワークであれば、自ら能動的に作業するのに適した環境を作ることができるので、職場での勤務に比べて集中して仕事に取り組みやすくなります。

デメリット①:税金などの手続きを全て自分でおこなう必要がある

会社員であれば企業が源泉徴収を行ってくれるのでほとんどの人は心配いりませんが、副業を行っていると金額によっては確定申告の必要があるなど、税金に関する手続きが多くなりがちです。当然それらは全て自身で手続きする必要があります。

場合によっては個人事業主として開業し、帳簿を付ける必要性が出てくることも考えられます。

デメリット②:仕事ができる環境を自分で築く必要がある

仕事に必要なパソコンや通信環境などは基本的に自前で用意する必要があります。また、業務内容によっては専門的なソフトウェアを導入する必要があったり、メリットで触れたことの裏返しになりますが、集中して仕事に取り組める環境を整えることも重要になってきます。

これから在宅ワークを始めたい人におすすめの仕事3選

これまで、在宅ワークとは具体的どういったものなのか、在宅ワークの実態やメリット・デメリットなどについて解説しました。次にこれから在宅ワークを始めようと考えている人にとってどういったものがおすすめなのか紹介します。

今回は簡単で手軽なものを3つ厳選しました。

アンケートモニター

別名ネットモニターともいわれます。アンケートモニターのサービスに会員登録し、隙間時間を利用してアンケートに答えることにより、アンケートの内容に応じた報酬を受け取る仕事になります。

小遣い稼ぎ程度のちょっとしたものから大がかりなものまでさまざまで、パソコンやスマートフォンさえあれば簡単に始めることができます。

データ入力

データ入力は、文章や画像などをスキャンしたデータを元に、文字や数値を書き起こす仕事です。データの内容は名刺や伝票・領収書、会議の議事録あアンケート結果など多岐にわたります。

WordやExcelなどに入力するものから、依頼先の企業やデータ入力の仲介をしているサイトが専用のフォーマットを用意しており、そこに入力するような形態も存在します。

資格や経験が不要で誰でも可能なため、1件の単価はあまり高くないものが多いです。スマートフォンでも可能ではありますが、効率を考えるとパソコンを利用した方がが現実的で、ある程度のタイピング速度がある方が有利です。

テープ起こし

テープ起こしとは、録音された音声をテキスト(文字・文章)データにする仕事です。セミナーのような話者が一人のものから、対談や複数人の会話の場合などがあり、人数が多いほど難易度が上がります。内容はスピーチやインタビュー、議事録、セミナー、裁判資料など多種多様です。

話した通りのまま文字に起こす「素起こし」、言い間違いや不要か所を取り除く「ケバ取り」、内容を文語調に整える「整文」など起こし方もさまざまです。

こちらもある程度のタイピング速度がある方が有利です。

高収入を狙える在宅ワークの仕事3選

一般的な会社でも資格を持った人や高度な仕事ほど高収入になるのと同様、在宅ワークでも専門性の高い内容になるほど高単価になりやすいです。自身の趣味や特技を活かせるような仕事を見つけることができれば、高単価な仕事を獲得しやすくなります。

以下に高収入を狙いやすい在宅ワークの仕事を3つ紹介します。

翻訳

翻訳は昔から在宅ワークの定番の一つとして人気の高い仕事です。小説やビジネス書といった紙媒体の翻訳から、近年では動画配信サービスの拡大もあり、映画や海外ドラマ、その他の動画などの翻訳の需要が高まっています。

英語に代表される外国語を理解できることはもちろん、日本語の読解力や文章力も必要になってきます。翻訳の仕事はクラウドソーシングで探したり、翻訳会社に登録するのが一般的です。

Webサイト制作

インターネットが広く普及して久しいですが、これだけ普及した今でも年々インターネットから生み出される収益・市場規模は拡大し続けています。WebデザイナーやWebライターの需要も増加傾向で、Webサイトを制作した経験、実績がある場合は高単価を狙いやすいです。

Webサイト制作には高度な専門知識が必要で、専門の制作会社に依頼すると高くなりやすいことから、腕のいい個人を探している中小企業や事業主は多いです。

エンジニア・プログラマー

IT業界はテレワーク・リモートワークに関して最も先進的な分野の一つであり、在宅ワークで働く人材を募集している企業も多く存在ます。エンジニアやプログラマーを対象とした仕事の仲介サイトなども豊富で、仕事を探しやすいのも特徴です。

短時間のリモートでの勤務や単発の依頼など、働き方も柔軟で副業に向いている仕事といえます。

在宅ワークの仕事を得るための3つのポイント

在宅ワークは環境さえ整えてしまえば、誰でも簡単に始められることが魅力の一つですが、簡単ということはそれだけ競争率が高くなるということでもあります。簡単な仕事ばかり選んでいては、いつまでたっても収入アップは見込めません。

在宅ワークをやる上で、仕事を得るために押さえておきたいポイントがいくつかあります。ここでは特に重要なもの3つに絞って解説します。

より稼ぐためにはスキルを磨く

簡単な仕事であればあるほど、誰がやっても変わらないクオリティの成果物が納品されます。より高単価な仕事を得るためには、高い専門性でもって「あなたでなければできない」と相手を納得させる必要があります。

そのためには、自身のスキルを磨き続けて市場価値・希少性を高める努力を常に怠らないことが大切です。

本業に近い仕事を選ぶ

プログラマーの中には本業の傍ら、休日や自宅にいる時間を利用して、プログラミングなどの単発の依頼をこなすような人が多くいます。プログラマーに限らず、自分が従事している職業であれば、他の人に比べて専門性が高いことが考えられます。

本業はそのまま副業をする上での強みになりやすいということです。仕事を探す際は、自分の得意分野や本業に近い仕事から探してみるのが鉄則です。

納期や稼働時間のスケジュール管理を徹底する

副業として在宅ワークをする以上、限られた時間を利用することになるので、それを最大限利用した方が効率的です。また、自宅での作業はどうしても気が緩んでしまい、時間管理や自己管理がおそろそかになる可能性もあります。

未然に防ぐためにも、リマインダーやタスク管理アプリなどを利用して納期や稼働時間の管理を徹底するべきです。時間を可視化して計画的に仕事を進めることにより、作業効率が向上します。

在宅ワークの仕事を探すための方法

在宅ワークの探し方は、自身のコネクションを利用するものからフリーランスの仕事の仲介・斡旋のようなサービスなどさまざまです。会社員の人が副業として在宅ワークの仕事を探している場合は、インターネットの求人サイトから探すのがおすすめです。

以下でおすすめのインターネット求人サイトについて紹介します。

リモートビズ

求人サイトで仕事を探していると、在宅ワークを探しているのに常駐の案件しか見つからないということが多くあります。リモートビズは、株式会社セルバが運営するリモートワークの求人に特化した求人サイトです。

直接契約や高単価な案件の掲載も多く、案件提案から紹介後のアフターケアに至るまで徹底したサポートを受けられるのも大きな特徴です。在宅ワークを探しているならぜひとも利用したい求人サイトです。

コールシェア

コールシェアとは、在宅でできるコールセンターを探している人に向けた求人サイトです。会員登録は無料で、登録後に仕事適性の面談が行われ、その人に合った仕事を紹介してもらえます。自身で募集中の仕事を確認して応募することも可能です。

コールセンター経験のない人でも、skypeを使ったオンライン研修を受ければ業務を始めることができます。

まとめ

リモートワーク需要の高まりにより、在宅ワークでの勤務を希望する人材を求める企業も増加傾向にあります。多くの在宅ワークの仕事がある中で、副業として在宅ワークをする上での仕事選びのポイントについて解説しました。

まずは在宅ワークのメリット・デメリットを理解し、仕事環境を整えることから始めましょう。最初は簡単なものから挑戦して在宅ワークに慣れつつ、次第に自分の職業と近い仕事や得意分野を活かせるものなど、より専門性が求められ高収入を狙える仕事を探すのが理想的です。

在宅ワークの仕事を探すには、自身の希望する条件や自分の強みを明確にし、それにマッチした求人サイトを利用することが近道になります。「在宅ワークの仕事を探すおすすめの方法」で紹介した求人サイトなどを利用し在宅ワークを始めてみると新しい生活を手にできるでしょう。