【Akinaさんのプロフィール】
出版社での執筆経験を活かして、現在は多様なライフスタイルがあると多くの方に知ってもらうためにデジタルノマドやワーケーションの普及活動を行っている。
これまでの私
教育分野との出会い
ーーAkinaさんの現在のご職業はなんですか?
もう一言では収まりきらないですね(笑)
ライター、ラジオパーソナリティー、プロデューサー、ワーケーション普及活動などなど!
もともと出版社で働いていて、英検の問題を作る仕事をしていました。
英検の参考書を作る編集者として働いていたんですが、2019年の春に退職しました。
そのあと出版社からお仕事をもらって本を作るライターとして働いています。
今年はラジオパーソナリティーや、ワーケーションを広げる活動に携っています。
ーー英検の参考書を作っていたというお話がありましたが、もともと英語がお好きだったんですか?
そうですね。学生の時に交換留学でハワイに行って、そこで英語教育や第二言語教育に興味が生まれたことをきっかけに教育分野で働くことにしました。

ーーそうだったんですね。書くことも英語もお好きだったのでしょうか?
書くよりも、話す方が好きですね(笑)
英語については自分自身が英語ができることによって世界が広がったので、もっとより多くの人が英語というツールを使って、世界で色々なお友達ができたらいいんじゃないかなと思いました。英検の資格を取るにつれて英語力も上がるので、そういう形で日本でのグローバル人材を生み出すことに貢献出来たらいいなと思って5年くらい英検の問題を作っていました。その後に出向で3年間ほど旺文社で英検の参考書をずっと作っていました。
8年間くらいはずっと英語教育の分野にどっぷり浸かっていましたね。
ーー出版社を退職されたきっかけは何だったのでしょうか?
色々な出来事が重なったことがきっかけです。
自分自身が大きな手術を2回し、その後も合計で約半年ほど車いすと松葉杖生活だったんです。
会社には通わなければいけなかったので、車いすや松葉杖を使って通っていました。その時にフルリモートでもいいって思ったのが一つ目のきっかけです。
二つ目のきっかけがその手術後に母を亡くしてしまい、父が引きこもってしまってすごいネガティブになってしまったことですね。あとは人事異動があって自分があまり得意としない仕事をすることになり、色々と重なったので良いタイミングかなと思って父とピースボートで世界一周に行きました。通訳だと無料で行けるので、試験に受かったら会社員を卒業して世界一周の旅に踏み出そうと決意しました。
ーーリモートワークや休職ではなく、退職を選ばれた理由を教えてください。
当時は会社員として組織に属している限り、自分で自分の人生をコントロールすることが中々難しいなと感じたためです。
また自分の5年後、10年後理想とする先輩像を探そうとした時に、社内ではなく自分で何か事業されている方の生き方や働き方により惹かれたので、一歩を踏み出しました。
夏は涼しい場所、冬は暖かい場所で過ごす生活に憧れていたのも、旅をしながら働くことを決断した大きな要因ですね。
会社員でフルリモートができたとしても、やはり勤務時間の縛りがある企業がまだ多いので、場所だけでなく働く時間も自分でコントロールできるようになりたいと思っていました。
リモートワークと言っても、在宅勤務だと家から中々出れないですし、場所も時間も自分でコントロールできるようにしたいと思った気持ちが一番です。

ーーライターの仕事を選んだ理由はありますか?
もともと前職からのお仕事で、ありがたいことに自分で売り込まなくてもお仕事が入ってきたので、自分ができるところからやってみようという形で始めました。たまたまライターというお仕事が、場所にとらわれず、納期さえ守れば自分の好きな時に取り組めるお仕事だったので、ワーケーションとは相性が良かったです。
あとは去年からラジオパーソナリティのお声がけをいただいてラジオでのお仕事もやっています。書くより話す方が好きなので、声やトーク力を使ったお仕事に今年は力を入れていこうと思っています。
ーー転職とかされる場合は前のお仕事からの繋がりって大事になってきますか。
他のノマドのお友達と話していると、「会社員を卒業してから最初のお仕事は大体前職からもらうことが多いよね!」と意見が一致することが多いです。
ノマドは納品物がデジタルであれば、働く場所に捉われず、誰にでもなれる可能性があります。
私の場合は、前職がたまたまライター業と呼ばれるものだったので、前職からお仕事をもらい、ノマドの一歩を踏み出すことができました。
会社員を卒業すると、自分で仕事を取りに行かないといけないので、「人との繋がり」は一番大事かと思います!
世界一周後の働き方
衝撃的だった「旅しながら働く」ライフスタイル

ーーワーケーションするきっかけとなったのは前職での経験からですか?
そうですね。前職を辞めて父と世界一周をして戻ってきた後に半年くらいポジティブニートをしていて(笑)
その時期に初対面の男性に今自分がやりたいことを話したら、「一緒にバリ島に行こうよ」と勧められんたんです。
バリ島には、世界中からコワーキング、コリビング、コミュニティーに詳しい方々が集まるイベントが行われていて、そこで初めてパソコン1台で世界中好きなところをどこでも働いているというライフスタイルが存在し、それを実践している人たちを「デジタルノマド」という言葉で呼ぶということを知りました。
当時は旅をしながら働くというライフスタイルが存在していること自体に衝撃を覚え、7日間で20名以上のデジタルノマドにインタビューをしました。それを機に、海外のノマドコミュニティーNomadsgivingbackのアンバサダーに任命していただきました。
それがきっかけとなり、私自身も「デジタルノマドになりたい!」と思い、2020年の夏からワーケーションを始めました。
嬉しいことにHafHの初代グローバルアンバサダーも任命していただき、半年間で10県20都市以上ワーケーションで行かせていただきました。
この経験から、ワーケーション、街づくり関連の方々からお声がけいただくく機会が増えました。
ーーバリ島でのご経験が世界観を大きく変えたんですね。
そうですね。私もバリ島で初めてそのような働き方があるということを知りました。
バリってアジアにも関わらず、デジタルノマドをしているのはほとんど西洋の方だったので、アジアでももっと広がったらいいのになと思って、月1でオンラインイベントで海外のデジタルノマドの方を呼んで、ノマドのライフスタイルや、どうやってノマドになったのかなどを交流会形式で開催しております。
ーー今は東南アジアでのワーケーションが盛り上がっているんですね。
西洋や日本の方からすると、東南アジアの物価は比較的安く、自国の仕事を持ってきて生活費が安いところでノマドする人も多いかと思います。
ーーもともとワーケーションに興味があったんですか
ワーケーションよりデジタルノマドという言葉を知って、そのライフスタイルを実践したいと思いました。コロナで出来なくなってしまいましたが、逆にコロナの影響で日本政府がワーケーションを推進するようになったのは嬉しかったですね。
アジアでデジタルノマドをしたいって思ったときに、あくまでワーケーションはそのための手段になるので、そのワーケーションを誰か一人でも多く経験したらこういうライフスタイルもあると気づくきっかけになるかなと思って、ワーケーション普及活動をしています。

ーーワーケーションの場所ってどうやって決めているんですか?
2パターンあって、自分の行きたい所に行ったり依頼されて行く場合もあります。
場所を決めるときは、会いたい人がいるところを基準にして場所を決めています。地方でのお仕事の場合はそこで仕事をしてその場所で新しい面白い人たちに出会うように心がけています。
場所よりも人で決めることが多いですね。
ーー出会った人とは、お仕事以外でも交流があったりするのでしょうか?
オンラインイベントやコミュニティを通じて交流が生まれることもあります。
ノマドで伊豆下田に1ヶ月滞在していた時に、出会ったノマドの先輩に岡山のオススメのコミュニティーを教えてもらい、そこから広がった素敵な出会いも沢山あります。
ーーどこに行くかより、誰と行くかというのが大切なんですね。
ワーケーションすることによって新しい土地で新しい人と出会って何か新しいビジネスが生まれるということにワーケーションの意味があると思っています。

ーーラジオのパーソナリティはどのようなことをされていたんですか?
NHK Eテレのバリバラという番組の司会を務めるレモンさん(山本シュウさん)のラジオ局、「ビタミンラジオ」というところでパーソナリティーをしています。50人ほどパーソナリティーがいるのですが、「自由ラジオ」がコンセプトになっていて、自分の配信したいものを配信しています。
番組内で絵本プロジェクトと称して、父と世界一周したストーリーをクリエイターのパーソナリティーさんと作り上げて、他のメンバーも巻き込んで盛り上げていったこともあります。
それくらい自分のやりたいことを自由にやっていいラジオなんです(笑)
これから
人生は限りのあるもの

ーー今後のビジョンはありますか?
最終目標は、春と夏は日本で秋と冬は海外に行きたいと思っています。
気温20度〜25度、湿度低めの場所を基準に移動できたらいいな(笑)
各シーズンごとに3ヶ月ずつ拠点を決めて、多拠点生活をしたい。そのために、今色々なところを開拓しているという状況です。
理想のライフスタイルをまずは自分自身が叶えていく姿を発信していき、その過程で得た知識や体験談を必要としている地方自治体やコワーキング、コリビングを展開している企業に還元できればと思っています。
ーー最後に読者へのメッセージをお願いします。
「人間死んだら最後は灰になる」という究極の死生観を持って生きています。
人生は無限にあるものではなく、限り有るものだと強く意識しています。
なので、何か新しいことに挑戦する時に不安があっても、例え「失敗」をしても、減るものはなく、全てが経験になって、「ネタ」になります。
やりたいことが見つからない・・・。という方は、自分がなりたいなと思っている人を見つけて、その人に直接話を聞きにいってみたり、真似できるところはどんどんと真似していくのが良いかなと!