個人経営と会社設立の違い

これまで、個人経営や会社設立という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。しかし、それぞれの特徴やメリット・デメリット、区別は理解できていないことがあるようです。

ここでは、個人経営と会社設立についての基本を説明します。

個人経営の定義とは?

個人経営というのは、イメージとしてはお店を個人で切り盛りしている感じですが、正しくは個人事業主として開業している状態を指しています。

つまり、個人経営というものは、イメージされることが多い個人経営のお店だけではなく、多くの個人事業主の今ある状態を示したものです。個人経営のデザイナー、個人経営のエンジニアなど、少し違和感を感じますが、間違っていないというわけです。

フリーランスという言葉は、個人で仕事をしている人を指すことが多く、個人事業主とほぼ同義語として扱われています。

個人経営と会社設立の違い

個人経営と会社設立の違いはどこにあるのでしょうか。細かなところは、たくさんありますが、大きく3つのポイントを押さえていきましょう。

1つめは、税金の違いです。

個人経営の場合は、所得に対して所得税がかかります。一方で会社を設立をした場合、所得税に加えて、法人税が課されるようになります。

2つめは、経費と認められる範囲の違いです。

個人経営と会社を設立した場合では、会社設立の方が経費として認められるものが多いです。経営者の給料や保険料なども経費として認められるため、節税がしやすくなるのです。

3つめは、開業の仕方の違いです。

個人経営として開業する場合は、開業届などの必要書類を各所に提出しなければいけません。一方、会社の設立を行う場合、最短で2週間と時間がかかるうえに、費用も約25万円ほどかかってしまい、会社の印鑑を用意したり、定款を作成したりと準備に負担がかかります。

個人経営のメリットとデメリット

これから起業をしようと考える場合、個人経営と会社設立という2つの選択肢あります。この2つの選択肢をどのように選ぶべきでしょうか。

まずは、個人経営と会社設立のそれぞれのメリットとデメリットを理解し、正しい選択ができるように準備しましょう。

メリット1:手間やコストがかからず開業がしやすい

個人経営として開業する場合、特に申請時に費用がかからず、コストがかかりません。これから事業を進めていく時に、最初のコストがかからないというのは大きなメリットになります。開業における届け出も、基本的に税務署に開業届を出すのみです。

実際には、必須ではありませんが、節税対策のために「青色申告承認申請書」を税務署に提出したり、従業員を雇う場合には社会保険の手続などもあります。しかし、これらの手続きも会社設立に比べると、大きな手間はかかりません。

メリット2:条件次第では税金が低く抑えられる

個人経営と法人では、かかってくる税金が異なっており、個人経営には所得税が、会社を設立すると法人税がかかってきます。

一定の所得ができるまで、個人経営への所得税額が法人税に比べると安くなっており、開業時の利益が少ない状態では会社を立ち上げるよりも負担が低くなります。開業間際で税負担が少ないのは、やはり大きなメリットといえます。

メリット3:確定申告の手間がかからない

個人経営は、所得税の申告が簡単で個人で行える範囲のため、時間もコストも法人に比べると負担が少なく済みます。

また、確定申告を税理士に頼む場合も手間が少ないため、会社設立に比べると安い費用で頼むことができるので、少ない出費で時間の節約もできます。

デメリット1:信用性が低い

個人経営は、社会的な信用が会社設立に比べて低い傾向にあります。そのため、会社によっては、個人経営との取引を行わないとしていたり、金融機関からの融資が受けづらい傾向にあります。

デメリット2:節税面で不利

個人経営は、法人に比べて経費と認められるものの範囲が狭く、節税面で不利となっています。

個人経営は収益を自由に使うことができますが、経費と生活費の区別がつきにくくなってしまいます。こういった理由から、個人経営にとっては給料という概念はなく、給与を経費に計上することができません。

デメリット3:事業主の保証がない

個人経営は社会保険に加入することができず、国民健康保険に入ることとなります。社会保険の負担が減る一方で、傷病手当などの補償がなく、事業者本人がケガや病気で仕事ができなくなってしまうと、収入が途絶えてしまうことになります。

フリーランスと個人経営が備える保険はフリーナンスがおすすめ

個人経営にとって、もしもの時に備えることは非常に大切です。

個人経営やフリーランスのお金と保険のリスクを減らす保険があり、その中でもフリーナンスがおすすめです。

フリーナンスでは「あんしん補償」として、業務中の事故や納品物の欠陥を原因とした事故の補償、さらには著作権侵害や事故による納期遅延などを最高5,000万円を上限に補償してくれます。

さらに補償をプラスすることで、個人経営のケガや病気で働けなくなった時に所得補償する制度もあるのも安心です。

資金繰りで急な支払いがある場合、取引先に知られずにフリーナンスが請求書を買い取り、最短即日で代金を振り込む「即日払い」という制度があるのも、事業主としては助かるところです。

フリーナンスのような保険で備えることで、個人経営者本人のみではなく、家族、さらにはクライアントを守ることに繋がります。個人経営の責任の1つとして、保険に入ることを検討するのは大事です。

会社設立のメリットとデメリット

個人経営のメリットは、開業をはじめ、確定申告などの手続きに手間がかからず、事業に専念できるというものでした。副業の延長上に起業を考えている方にとって、この開業の手軽さは相性がいいのではないでしょうか。

それでは、次に会社設立の場合のメリットとデメリットを解説していきます。

個人経営と会社設立のどちらかで迷われている方は、それぞれの特徴を知って、最適な方法を見つけてください。

メリット1:対外的な信用度が高い

会社を設立する際、登記を行う必要があります。

登記手続きによって、対外的な信用度が高くなり、取引先の拡大や金融機関からの融資に有利となっています。

メリット2:経費の項目が多く節税がしやすい

会社を設立すると、個人経営に比べて、経費として扱える項目が多く節税に有利となっています。

例えば、個人経営では経費にすることができなかった経営者の給与を経費にすることができ、家族への給与も経費として計上することもできます。こういった点を踏まえると、個人経営に比べて節税がしやすいといえるでしょう。

メリット3:資金調達が比較的楽にできる

会社設立は、個人経営に比べて財産が厳しく管理されており、資産をどれくらい有しているのかが判断しやすいといえます。そのため、金融機関の融資判断がしやすく、融資を受けられる可能性が高くなっています。事業を拡大したり、人を雇うとなると、まとまった資金が必要となるため、大きなメリットだといえるでしょう。

デメリット1:会社設立のコストや手間がかかる

会社を設立する場合、個人経営に比べると手続きが複雑で、手続きにかかる費用も大きく負担となってきます。

以前は、最低資本金1,000万円とうい制度でしたが、現在は資本金1円から設立することができるようになりました。とはいえ、公証人の手数料や設立に必要な経費は大きな負担となってしまいます。

デメリット2:法人税や社会保険の加入義務などのコストがかかる

会社を設立すると社会保険への加入義務があり、個人経営が加入する国民健康保険と国民年金に比べて大きな負担となります。従業員が増えると、会社と本人が保険料を折半することになり、負担は大きくなっていきます。

また、会社は赤字となった年も法人住民税がかかり、個人経営に比べてランニングコストが高いといえます。

デメリット3:会計などの事務作業が多く負担が増える

会社は、厳密な会計ルールに則した会計処理を行っていかなければなりません。税金の申告も複雑で、税理士などの専門家に依頼する必要があります。また、株主総会の開催など、事務負担がかかってきます。

個人経営の開業の方法

個人経営と会社設立のそれぞれのメリットとデメリットを理解し、現時点でどちらを選択したほうが事業にとって効率的か、またどういっった点考慮して選択すべきかご確認いただけたと思います。

ここでは、個人経営の開業の方法、会社設立の方法を解説し、個人経営から会社設立する分岐点は何かということを説明します。

個人経営の開業の手順

個人経営の開業は、「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署に提出することで成立します。

基本的に、個人経営の開業は書類を提出するだけですが、免許や資格がなければ開業できない業種の場合、関係各所に書類の提出を行う必要があります。

また、節税対策として、55万円または10万円(最大65万)が控除される青色申告承認申請書を提出する人が多いです。

会社設立の手順

会社設立の手続きは、個人経営の開業に比べると非常に複雑で、かつ時間のかかるものとなっています。

手続きの漏れのないよう必要事項の確認をしながら手続きを進めていって下さい。

定款の作成と提出・認証

会社設立には、定款の作成と提出が必要となってきます。

定款には、会社名や本店所在地、資本金などの記入が必要です。特に事業目的の記載は、取引先の会社や、融資を行ってくれる金融機関にとって会社の信頼度を確認するためにチェックする部分なので、手を抜かずにしっかりと記載する必要があります。

書類以外にも、登記の際に必要になってくる会社の印鑑を作ることを忘れないようにしましょう。

定款の提出と認証・出資金の払込

必要項目を記載した定款は、区域の公証人に認証してもらい、出資金を払い込みます。

登記申請書類の提出

法務局に、商号や目的、役員に関する事項など必要事項を記入し、登記申請書類を提出します。1週間ほどで会社設立登記が完了し、設立が認められることになります。

個人経営から会社設立への分岐点

個人経営と会社設立には、それぞれメリットとデメリットがあり、経営のステージによって有利不利が生まれてきます。

では、個人経営が会社を設立するタイミングはいつでしょうか。

事業の収益がまだ低い時は、個人経営が支払う所得税の方が税率が低いため、税の面で考えると個人事業主の方が有利です。

一方、事業のステージが上がり、収益が大きくなってくると、所得税よりも法人税の方が税率が低くなり、会社を設立したほうが有利になってきます。

さまざま要因があり、ケースによっても金額が変わってきますが、個人経営の払う所得税の税率が、会社設立時に支払う法人税よりも高くなったタイミングで会社を設立するのが一般的です。

しかしながら、会社設立の他のメリットである社会的な信用力や、融資の必要性などを加味して判断すべきで、「収益がいくらだから会社を設立すべき」というものではないということは理解して下さい。

【FREENANCE】で在宅での仕事に保険をかける

業務への保険は、もしもの時のビジネスリスクを回避するために有用です。フリーランスの場合、業務中に起きた過失やPL責任などにより賠償金を支払う場合は、全て自己責任となります。こうしたビジネスリスクを、FREENANCEを使うことで回避できます。

FREENNCEのあんしん補償プランは、以下の通りです。

「業務遂行中の事故やPL責任に最高5,000万円の補償」

「情報漏洩や納品物の欠陥による賠償も最高500万円まで補償」

この保険は無料で加入できますから検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

新型コロナウィルスの影響で、多くの企業が業績が悪化しています。今までのように、正社員だからといって守られる世の中ではなくなってきました。

今の時代、生き残るためには雇われる側ではなく、自ら仕事を作り出して稼いでいくことが重要ともいえます。企業が副業を解禁したことで、自ら副業として個人経営をする壁は一つ減りました。また、突然の倒産や解雇がいつ自分に降りかかるかわかりません。

今回の記事が、収入の備えのためにも、起業でもう一つの収入の柱を作る一歩になれば幸いです。